納豆を週に数パック摂取している高齢男性は、全く摂取しない人に比べてあらゆる原因による死亡(総死亡)リスクが40%低いことが、関西医科大学の藤田裕規氏らの研究(*1)で明らかになりました。
納豆摂取が死亡リスクに与える影響は?
日本は、味噌、しょうゆ、納豆といった発酵大豆製品を日常的に摂取する国の一つです。大豆製品の摂取が健康に及ぼす利益について検討した研究はいくつもありますが、発酵大豆製品と非発酵大豆製品が死亡リスクに与える影響は異なることが示唆されていました。また、発酵大豆製品のそれぞれについても健康利益は異なっていると考えられます。
しかし、これまで個々の発酵大豆製品の摂取が死亡に及ぼす影響について検討する疫学的研究はほとんどありませんでした。そこで、研究者らは、地域在住の高齢男性を約15年間追跡して、納豆の摂取と総死亡の関係を明らかにしようと考えました。
日本の65歳以上男性1500人余りを平均12年追跡
対象となったのは、奈良県の4つの市に住む65歳以上の男性です。うち2012人が、2007年10月から08年10月に行われた登録時点の調査を完了していました。追跡調査は5年後(12年2月~11月)と10年後(17年2月~19年3月)、15年後(22年11月~23年11月)に実施されました。
登録時点で回答を求めたさまざまな質問の中に、日々の納豆摂取量に関する項目がありました。日常的に納豆を食べる頻度を、「全く食べない」「週に1パック」「週に数パック」「1日に1パック」「1日に2パック以上」の中から選ぶよう依頼していました。1パックは、市販されている発泡スチロール容器に入った納豆で、内容量が40~50gのものを指します。
分析に必要な情報がそろっていたのは、1548人(平均年齢は73.0歳、BMIの平均は22.9)の男性でした。それらを納豆の摂取量に基づいて、「全く食べない」(883人)、「週に1パック」(266人)、「週に数パック」(257人)、「1日に1パック以上」(142人)に層別化し、納豆の摂取頻度とその後の総死亡の関係を検討しました。
23年11月末までの平均12.0年(0.5年から16.2年までの範囲、観察人年は1万8553.3人-年〔*2〕)の追跡期間中に、430人が死亡していました。
*2 観察人年:追跡された人数と追跡された期間を掛け合わせたもの。1人を1年間追跡すると1人-年、20人を3年間追跡すると60人-年となる。

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